今こそ山月記の教訓を心に捉え、「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」に負けぬ人になるべきだと思う。

すいこう いん まい まいんど

私が「伝える側」ではなく、「感じる側」として日常を記す
それが、カテゴリー:「すいこう いん まいまいんど」

世の中にはいろんな夢を見る人がいる 。
「素敵な人に出会いたい」とか、「ゲームで敵を倒したい」とか、「大金持ちになって欲しいものを全て手に入れたい」とか。

そんな自分が手にしたいものを Twitter で呟いたりとか、友達に語ったりとか。
そういったシーンって結構見ないかい?

努力せずに夢を叶えたい人たち

夢を見ることは悪くはない。むしろ素晴らしいことだと思う。
でも、「夢を語るだけ語ってそれでおしまい」って人が多いように感じる。

さっき書いたような得意げに夢を語る人に。
私が「 そっか。じゃあ何か努力してる?」って聞いてみたときに、まるで当然のごとく「何もしてない」って返されることも少なくない。

「いやあ、そんなの自分には無理だからさ。」

やってもいないことを簡単に諦めているような…勉強が苦手、頭が悪い、時間がない…話をする。
でも、叶えたい夢は諦めたくない… そんな人によく遭遇する気がする。

そしてだいたい、それとセットで以下のようなことを言われるのだ。
「いやきっと、本気を出せばなんとかなるんだと思うんだけども。」

そうやって自分の可能性のみを信じて、結局は何もしない…そんな人って沢山いるのだ。

私はこの世の中には「才能」というものはないと思っている。
まあ、しいて言うのであれば「努力をする才能」ぐらいはあるのかな。

要するにやるかやらないかっていうことだけ。

それをね、なんだかんだ言い訳をして、前に進まない人が「才能」という言葉ですべてを納得させようとしているのが現実なんだと思う。

人ってものは。何かを成し得るまでに必ず失敗をするものだ。
簡単そうなことでも、自分で体現するまでには時間がかかってしまう…そんなものがたくさんある。

でも、挑戦しない人はその事実を知らない。
「失敗なんて繰り返されることだし、恥ずかしいものではない」っていうことを、彼らは身をもって経験することがない。

これって言い換えると、「真剣に頑張った人だけに見える世界」っていうのがこの世の中にはあるってこと。
そしてその世界を見れる人は「いつも言い訳をごねて何もしない人」に対して、相まみえることのない壁のようなものを感じている事が多いみたいなんだよね。

案外バレているんだよ。
やってもいないことをあたかもできるかのように語っている人の虚勢というものは。
周りの人もその虚勢を指摘するのが面倒くさいから相手にしてないだけなんだよね。

だって指摘したって。
何かもっともらしい理由を言って、結局やらないだけ。
自分の才能や価値に相当の自信があるのか他の人のアドバイスは聞かないし、謙虚な姿勢なんて見せることはない。

悲しい事実なんだけど、そういう人たちは何かを学んで前に進むっていうことがすごくゆっくりなんだ。
そういった人たちはね、自分のプライドと誇りを守るだけで精一杯で。何か新しいことを得ていかないものなんだよね。

それで最後には、他人と自分の間についた差に絶望しちゃってさ。
「こんなの自分じゃない」とか言って、現実逃避してしまうんだよね…悲しいことなんだけどさ。

山月記が語った「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」

山月記っていう話知っているかい?
多分学校の授業で習ったっていう人もいるんじゃないかな。

中島敦さんが書いた物語で、官僚の道を逸れて詩人になろうとした「李徴」が最終的には虎になってしまって。
自分の友人の前に姿を現して、今までの自分の振る舞いを顧みるお話なんだけれども。

その虎になった原因っていうのが以下のようなものだったって出てくるんだよね。

プライドが高すぎて、他者に傷つけられることをおそれた「臆病な自尊心」があった。そして、恥をかかないように横柄にふるまった「尊大な羞恥心」があった。俺の場合、この「尊大な羞恥心」がおさえきれず、みずからをトラにしたのだ。

中島敦 「山月記」より

学校で学んだことがある人は、なんとなく内容を思い出してくれたかな?
読んだことがないけど興味がでてきたって人は、 Web とかで調べてちょっと概要読んでみたらいいかなって思う。

まあ、この現世、虎になるっていう事は実際にはないとは思うけれども。

それでもこの「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」のせいで、自分を見失ってしまっている人って結構多くいるのではないかなって思う。

例えばさ、不倫をするとかさ。
親から自立しないで、ずっと依存してしまうとかさ。

自分を否定される現場に身を置かないで、傷つくことのない羽毛みたいな場所に生きていくようなことよ。

そんな生き方はそりゃ楽だよ。
でもそれは、人として成長することを捨ててることでもあるんだよね。

自分を守ることに精一杯にならずに、前に進んでほしい

案外虎になりかけている人は、自分自身が虎になりつつあることに気づかないもんでね。
だから、人間である今のうちに忘れないでいて欲しいって私は思ってるんだ。

僕らは人間だから失敗する。
それは恥ずかしいことでもないし、むしろ努力をしていることというのはすごく素晴らしいことだと思う。

笑われたって気にしなきゃいい。
きっと笑っている奴らは虎になりかけている人間なのだから。

それでも、笑われてしんどい時には「山月記」かこの記事の事を思い出してほしい。
最後に笑うことができるのは、君なんだということをいつでも伝えるから。

自信を持って生きて。
大丈夫、その先には確実な未来が待っている。

君が優しい未来の糸口をつかめますように…心からそう願ってる。
頑張り屋の君を私はずっと応援しているからさ。

改めて伝えるけど、大丈夫だよ。
頑張ることは何も間違ってない

※本文中の体験談には、フィクション要素が含まれることがあります。
※これは特定の誰かを責めたり、断定をしたりすることを避けるためです。

先生ちょっと聞いて

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彗光(すいこう)

早稲田大学人間科学部卒。
在学中に「貧困」など、人への助力について学ぶ。
卒業後、ビジネスで困っている人を助けるために、提案営業として就職。
その後、ビジネスを超えて人の力になりたいと思い、独立。
「空のみちしるべ」を立ち上げる。

並行して「なんとなく、人の知りえないことが分かる」というぼやっとした力を、自分で学び解析し安定して扱う方法を解明。
現在は人生相談に乗りながら、霊能力や占いについての指導を行っている。

霊視経験 約20年。
参考にした著書 40冊以上(エスター・ヒックス、ハリー・エドワーズ、バーバラ・ブレナン、ベティ・シャイン、トーシャ・シルバーなど)

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