「いじめの傷」は治すことが難しい、未来までも蝕むものだ

毎日のみちしるべ

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生きている中で「関わる人」というのは自然と限られてくるもので…
そして、いつの間にか今の環境が「この世のすべて」だと思ってしまい、「世界のすべて」だと感じてしまう…
そういうことって、時々起きたりするんです。

そして、
「自分はこの世に、この世界に合っていないんだ」
そう考えてしまい、嘆き悲しんでしまう…そんな人がこの世にはいるんです。

いきなり刺激的な文章の書き出しになってしまいましたが、これは大袈裟な話ではありません。
特に「いじめ問題」において、「いじめられる環境」にいる人は「今の環境が全てだ」と考えてしまい、希望を持てなくなる…
なんていうことがいろんな場所で起きているのです。

そういった思いは、最終的に「今を生きる活力」を失わせます。
そして、自ら「死を選ぶ」…そんな悲劇を起こしてしまうのです。

そういった「悲しみ」を引き起こさないために…今回はいじめについて書いていきましょう。

「いじめ問題」は「いじめがなくなれば終わり」ではない

「いじめ問題」について、よく話題になるのは「いかにいじめを無くすか」、もしくは「いかにいじめを止めるか」ということですが、私はそれ以上に必要なのは「いじめられた側」のケアだと思います。

もちろん、悲劇を繰り返さないために「再発防止」として、「加害者側をどうするか」を考える必要があるのは分かります。
しかし、今以上に「傷つけられた側」に対して寄り添っていくことがより一層必要だと思うのです。

その理由として、「いじめによって傷つけられた心」というのが「単に嫌な思い出」として人を苦しめるのではなく、それ以外の「人生」に影響を与えるから、というのがあります。

とても簡単にいえば、「いじめられた人」はその経験によって、「人生を楽しく感じられなくなってしまうかもしれない」という恐れがあるということです。

自分のセッションの経験から分かる、いじめられた心が、その人の「これから」に及ぼす影響

ちょっと話が変わりますが、私が今まで行ってきた「セッション(悩みの相談)」について少しお話させてください。

セッションでは「様々な相談」を受けるんですが、それぞれの「問題の原因」というのが「実際の問題」とは別のところにあるときがあるんです。

ちょっと分かりづらいですよね…具体的に書いていきたいと思います。

例えば、恋愛の相談を受けたときの話において。

「私にはあの人しかいないのです」ということを話されるお客様がいます。

しかし、よくよく考えれば現実問題、そんなことはありません。
世界には様々な人がおり、これから出会うだろう人も沢山いるはずです。

ところが、相談なさった人はなぜか、「今付き合っている人」だけが「全てだ」と考えていて。
「どうにかしてその人を愛し続けたい」といった相談を持ち掛けてくることがあるんです。

…例えその方のパートナーが、相談した方を「ひどい扱い」をしていたとしても。
そして、その方が「ひどい扱い」をされていることを「自覚していた」としても。

こういった話を書くと、よくある「ダメなパートナーにハマってしまった、恋愛相談」のように聞こえるかもしれませんが…
霊視をしたり、お話を聞いて過去を解き明かしてみると、実際の問題は「今のパートナーとの関連性」だけではなく。

過去にいじめを受けていたり、家庭内で十分に愛情を受けていないことが原因だった…というケースが数多くありました。

そのような過去につらい経験をしていて、「その心が癒されることなく」今を生きている人というのは「よりまともな世界なら、それでいい」という価値観を持ってしまうものでして。

「いじめや愛情を受けなかった過去に比べ、私は今幸せである。どんなことを受けても私は今の相手と一緒にいたい」という考えになってしまうのです。

もっと簡単に書くとすれば…
「過去につらい想いをしていて、その心が癒えていない人は。その過去よりも少しでも幸せであれば、無条件で『幸せだ』と感じてしまう」わけなんです。

「いじめ」はその瞬間だけではなく、下手すれば未来永劫まで影響を与えてしまう

話を「いじめそのもの」のことについて戻しましょう。

上記の例から分かるように「人の心を傷つける」ということは、私たちが思っている以上に罪なことです。
傷つけられた人の価値観に「未来までずっと」影響を与え続けることになるかもしれないのです。

もちろん、誰だって意図せず人を傷つけてしまうことはあります。
しかしそれは「謝る」などして取り返せばよいのもの。

問題は人を意図して傷つけ、その後何の謝罪もないときです。
それでは「傷つけられた」…「いじめられた人」の心が癒えないわけです。

傷つけられた人は「これからの生きる世界」を…
「価値観」や、「人を信じる心」や、「自分を信じる心」を…閉ざしてしまいます。

そうなってしまうと傷つけられた人は「上記の恋愛のケース」のように、「自分が大切にされる現実」を見出すことができずに、「幸せになること」を見失ってしまうのです。

「傷ついた心」は簡単には治らないし、1人では治しにくいもの

いじめで傷ついた経験をした人が、自分で過去に「けじめ」をつけて「自分の価値観や世界観を変えること」ことは不可能ではありません。
しかし、それは「とてつもない時間」がかかりますし、「一人で乗り越えようとするのは負担がかかりすぎる」というのが正直なところです。

セッションでは一つ一つ過去のお話をし、作ってしまった「心の壁」を崩すことで解決をしておりますが、その後、その「一回きりのセッション」ですべてが解決できるかといえば、それは正直難しいものです。

それはなぜかと言えば、「つらかった過去」に別れを告げて「自分が幸せになろう」と希望を持てるかどうか、というのは、最終的には「当人の気持ち次第」だからです。

過去をひとつひとつ塗り替えていっても、その「塗り替えれた過去」から「今が幸せになっていい世界なんだ」と納得できるのは、本人しかできないんです。

これはつまり…
「一人では解決が難しい問題」でありながら、「最後、問題を乗り越えるときに頑張らないといけないのは当人である」という非常に厄介な問題である、ということなんです。
なぜなら最後に必要なことは、自分で自分を認めることなのですから。

「傷ついた人」に「寛容」で、かつ、「解決に向かう」環境がこれから必要である

もしお近くに、自分の心が傷つくことによって「世界を閉ざしてしまった人」がいるのであれば、急がずゆっくりと愛情を持って接するのが良いと思います。
そして、乗り越える準備ができたら、一緒に過去を巡る旅をしましょう。

そうすることによって、少しずつではありますが、前に進めると思います。
大事なことは愛情を持って接すること。相手を大切にすることです。

これからの未来、そういった「傷ついた人」を理解し、一緒に歩んでいける人が必要になってくると私は思っています。
それもただ「同情する」のではなく、確実に少しずつでも「前に進むこと」を行っていける環境も大切になってくるのではないかと思うのです。
大切なのは、「傷ついた人のペース」で「確実にゆっくり進むこと」なのですから。

でも…それってやっぱり大変なことだと思います。
だからこそ、その原因となる「いじめ」なんてものは存在しちゃいけないんです。

人を傷つけることがどれだけ罪なことか…そして、それをどうやって乗り越えていくか。
今回はまとめさせて頂きました。

※本文中の体験談には、フィクション要素が含まれることがあります。
※これは特定の誰かを責めたり、断定をしたりすることを避けるためです。

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彗光(すいこう)

早稲田大学人間科学部卒。
在学中に「貧困」など、人への助力について学ぶ。
卒業後、ビジネスで困っている人を助けるために、提案営業として就職。
その後、ビジネスを超えて人の力になりたいと思い、独立。
「空のみちしるべ」を立ち上げる。

並行して「なんとなく、人の知りえないことが分かる」というぼやっとした力を、自分で学び解析し安定して扱う方法を解明。
現在は人生相談に乗りながら、霊能力や占いについての指導を行っている。

霊視経験 約20年。
参考にした著書 40冊以上(エスター・ヒックス、ハリー・エドワーズ、バーバラ・ブレナン、ベティ・シャイン、トーシャ・シルバーなど)

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