「スピリチュアル」と「占い」の違いを多面的に解説する

毎日のみちしるべ

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以前、「スピリチュアル」と「占い」の違いについて、以下のような記事を書いたんですけど、これだと「ざっくり」しすぎて深いところが分からないかな?と思い、今回改めて解説することとしました。

スピリチュアルと占いは何が違う?
よく聞かれる質問について。スピリチュアルと占いの違いとは?

どちらかというと「スピリチュアル」について掴めてない人が多いみたいなので、ちょっと文章量は多くなるけど…意識して分かりやすく説明していきたいと思います。

辞書的な意味について

まず、辞書的な意味の違いについて解説をしていきます。

辞書で引いた「スピリチュアル」

[名]米国で、民衆の中から生まれた宗教的性格をもった歌。ブラックスピリチュアル(黒人霊歌)・ホワイトスピリチュアル(白人霊歌)・ゴスペルソング(福音賛美歌)など。

[形動]精神的な。霊的な。宗教的な。「―な世界」

デジタル大辞泉より

元々「スピリチュアル」という言葉が指し示すのは、「歌」だったんです。
でも、日本でよく使われる「スピリチュアル」というのは「形容詞的」な扱いのほうが多く…簡単に言えば、上記の2の意味になるわけですね。

「精神的な。霊的な。宗教的な」という意味なんですけど、ここで注目してほしいことは何か特定の「名詞」を表している訳ではないということ。

即ち…「スピリチュアル」って言葉は、普段は何かの言葉と組み合わされて使われているってことですね。

しかしながら、「スピリチュアルというものが、なんなのか知りたい人」が思い浮かべる「スピリチュアル」というのは形容詞的なものではなく、「何か特別な技法」のことではないかなと思います。

なので、今回の説明で「スピリチュアル」という言葉を使って解説していくわけですが、その際には「スピリチュアルカウンセリング」などの広い意味を見据えた説明を書いていきたいと思います。

辞書で引いた「占い」

うらなうこと。人の運勢、物事の吉凶、将来の成り行きを判断・予言すること。また、それを職業とする人。卜 (ぼく) ・筮 (ぜい) ・占星術・トランプ占い・人相見など、古今東西、さまざまの形式がある。うら。占卜 (せんぼく) 。卜占。

デジタル大辞泉より

「占い」を辞書で調べた結果がこちらになります。
こちらは先程の「スピリチュアル」と違って、「名詞」を示しています。

また、一番最初の意味に「うらなうこと」と出てくるように、それ自体がポピュラーである感じがしますね。

「占い」は「スピリチュアル」なのか?

さて、2つの意味の違いを見てみると結構大きな差があることが分かります。

しかしながら、果たしてこの2つは「別のもの」なのでしょうか?
それとも、言い方を変えた何か…近しいものなのでしょうか?

結論を言ってしまうと、上記の質問に対しての答えは…Yesとも言えるし、Noとも言える部分があります。

そもそも、「占い」というものは上記の説明の通り「将来を予言したり、成り行きを判断するもの」です。

では、具体的に「何が」将来を予言したり、成り行きを判断するのかといえば…
実は「人間がコントロールできない、偶発的に出た結果」だったり、「今まで蓄積されてきたデータとの照合」だったりします。

この「人間がコントロールできない、偶発的に出た結果」において、その根源たるものが「霊的なものにある」と考えるのであれば、「占い」は「スピリチュアル」だということできるでしょう。

しかし、それとは全く関係のない「今まで蓄積されてきたデータとの照合」を元にした「占い」も同時に存在しているのです。
もちろん、そういった「占い」は「スピリチュアル」とは全く関係ない、という訳になります。

ですので、辞書的に考えた場合…
「占い」は「スピリチュアル」であるときと、そうでない時がある…と考えることができるというわけなんですね。

「用途・使用され方」の差について

さて、「スピリチュアル」と「占い」を辞書的に比較してみました。
次に、「どのように扱われているか」という「実際」の側面から、この両者を比べてみたいと思います。

「スピリチュアル」の実際

「スピリチュアル」は辞書の意味にあるように、何かの物事を「形容するもの」です。

だから、「あ、なんかこれ、日常生活で感じない不思議な感じがする~」という物事に対して、「スピリチュアル」という言葉が使われるということもあるわけです。

ただ、この「スピリチュアル」。
霊的であったり、精神的な要素を含んでいれば何でも「スピリチュアル」になってしまうわけです。
そして、その度合というのは個人の裁量に任されているのが実際です。

だから、簡単に言うと…誰かが「これ、スピリチュアル~」といえば、それは「スピリチュアルなもの」なってしまうわけです。
「スピリチュアルスポット」、「スピリチュアルメッセージ」、「スピリチュアルグッズ」…この調子だと、「スピリチュアルスマートフォン」とか、「スピリチュアルピカチュウ」とかも出てきそうなものです(いや、流石にでてこないか)。

冗談はさておき。

とにかく、今の世の中の「スピリチュアル」ってものは、誰かの主観によって形容詞的に扱われているものが多いものです。
もちろん、全てが全てそうである、というわけではありません。

精神性を追求した人や、宗教や霊的な現象を研究している人が、「別の言葉で置き換えることが難しいもの」を「スピリチュアル〇〇」と名付けることもあるので。

でも、そういったルーツを知らずに「これってスピリチュアル」とか、「スピ系」みたいなカテゴリー分けをされているのが「スピリチュアル」の実際だと思います。

「占い」の実際

それに対して、「占い」というのは辞書で調べた通り、何か具体的な「名詞」を示しているものなので、何かの言葉と組み合わせて使われることが少ないものです。

そして、その言葉が示すものは「自分の悩みを解決する指針を出してくれるもの」であったり、「行動をする上での助言をくれるもの」として扱われているものです。

前者は、所謂「タロット占い」や「水晶玉占い」などが該当し、後者は「誕生日占い」であったり「血液型占い」が主に該当します。
ちなみに、「行動の助言を元に、自分の悩みを解決する」というケースもあるので、前者と後者、どちらも兼ねているというものも存在しますし、ケースによって捉え方が変わるというものもあります。

「スピリチュアル」と「占い」はなぜ混同されるのか

このように「スピリチュアル」と「占い」は使われ方として大きな差があるのですが、それでも混同されるのには理由があります。

それは、最初の辞書の項で説明をした通り、「一部の占いがスピリチュアルなもの」として認識されているからです。
特に、「問題解決を行う占い」に関しては「人間の理解が及ばない領域で答えを出す」ため、「スピリチュアル」なものとして認識をされがちです。

そして、混同に拍車をかけるのが「スピリチュアル」の代名詞である「スピリチュアルカウンセリング」と呼ばれる「霊的な世界にアプローチを行い、問題解決を行う技法」です。
これには「チャネリング」や「ヒーリング」も含まれます。

何か精神を統一して、自分の予想だにしない結果を導いてくる…
あまり詳しくない人が、「一部の占い」と「スピリチュアルカウンセリング」を見たら、混同してしまうのはしょうがないと思います。
結果、「霊的な何かに頼って答えを出すのがスピリチュアルなわけで、その中に占いも含まれているのだから、スピリチュアルと占いは同じもの…?」という疑問が生まれるというわけです。

しかしながら、今まで書いてきたように、「占い」は必ずしも「霊的なアプローチ」を必要とするわけではありません。
ですので、「スピリチュアルと占いは同じようなもの」ということはできず、さらにそれが「差」として現れているのです。

「スピリチュアルな問題解決」と「統計的なデータを用いた問題解決」の違い

では、「スピリチュアル」と「占い」の間でどのような違いがあるかが分かったところで、「スピリチュアルな問題解決」と「統計的なデータを用いた問題解決」についてどのような差があるのかを説明していきましょう。

ちょっと分かりづらいと思うので、具体的な名前を出しておきます。

「スピリチュアルな問題解決」とは、スピリチュアルの代名詞である「スピリチュアルカウンセリング・チャネリング」や、占いの中の「タロットカード」や「水晶占い」などのことを示し、「特定の問題に対して答えを出す技法」のことを示します。

それに対して「統計的なデータを用いた問題解決」というのは、占いにおける「誕生日占い」や「血液型占い」、「四柱推命」や「ホロスコープ」などを示し、「これからの行動の指針になる情報を引き出す技法」のことを示すものとします。

前者は、「問題に対する解決」を目的としたものなので、「質問」と「答え」が一対になります。
後者は、何か特定の問題を解決するものではないので、「質問」と「答え」が一対にならない場合があります。

繰り返しになりますが、後者の場合でも「指針を元に何かの答えを間接的に導ける場合」もあるので、「後者を用いたら絶対に質問に対する答えが出せない」というわけではないことを覚えておいて下さい。

例えば誕生日から、「来年は体調を崩しやすい年になる可能性が高い」という予測を得られたとしたとしましょう。
それは「単なる指針」ですが、その指針によってたまたま「玄米食」を検討している人が、「あ、やっぱり来年は玄米食始めようかな…」と思うことだってあるということです。

それと同様に、前者…つまり、「スピリチュアルな問題解決」を目的とした技法が、何かの「指針」を示すこともあるのですが、これはちょっと分かりにくいので後述したいと思います。

これらは、それぞれ「得意・不得意」があるもので、目的によって使い分けられるべきだと私は考えています。

「スピリチュアルな問題解決」における、「スピリチュアル用法」と「占い」の差

さて、さらに細分化をして説明をしていきたいと思います。

「スピリチュアルな問題解決」を目的とした技法に該当するのは「スピリチュアルカウンセリング」や「タロットカード」、「水晶占い」などがあるというお話をしました。

これをさらに、「スピリチュアル用法」と「占い」に分けてその差を考えてみます。

順番が逆になるのですが、「占い」というのは「決まった用法・答え」があります。
例として上げるなら「タロットカード」は決まったカードセットを使い、それぞれのカードには意味が付与され、出てきたカードの内容によってこれからどうするかを解決していきます。

「塔」というカードであったら、「何か築いてきたものが壊れる」という意味があり。
「運命の輪」というカードであったら、「大きな流れが舞い込んでくる」という意味がある…みたいなことです。

つまり、それ以上の「答え」というのは用意されていないのです。
もちろん、複数のカードを使うことによって内容をより明瞭にする技術もあるので、単純に「カードに書かれていないことは示すことはできない」とは言い切れないのですが、それでも一応限界があります。

それに対して「スピリチュアル用法」というのは、現在のところ「決まった用法・答え」というのがありません。
問題に対して、文章やイメージで説明することになる場合が多いので、回答として無限に表すことができるのです。

こうやって書くと、無限の表現方法を持っている「スピリチュアル用法」の方が優れているように聞こえるかもしれませんが、実際はそうではありません。

「無限の表現方法」があるといいながら、それは「人間がコントロールできない領域からくる情報」になるので、悩んでいる人が期待しているような「直接的な答えが示されない」ときもあるのです。

もしかしたら、全く関係のないような…それこそ、何かの「指針」になるようなことだけメッセージとして受け取って終わる…みたいなことにだってなり得るのです。
これが、先の項で書いた「『スピリチュアルな問題解決』を目的とした技法が、何かの『指針』を示す」というケースになるわけです。

それに対して、答えが決まっている「占い」については、必ず何かかしらの答えが出てきます。
それでも、ちょっと分かりにくいことが示されるときありますが…全く予想できないメッセージをもらうよりかは、イメージしやすい解決策をもらうことが多いものです。

ですので、どちらの用法も一長一短であるわけです。

もし確実に問題に対しての解決策を出すのであれば、2つの方法を組み合わせるとか、「指針を出す用法」も組み合わせて将来的な予定を立てるとか、もしくは、「人生哲学」や「人間の行動原理」を合わせた「現実的な回答」と組み合わせて探っていくのが良いと思います。

おわりに

さて、今回は「スピリチュアル」と「占い」の違いについてまとめてみました。
ちょっと書いていて思ったのですが、「水晶占い」って現在、主にやっている人っているのでしょうか…
例に出しておきながら、イメージでしか書いておらず…ちょっともう少し調べてみようと思いました。

最後に、こういった「スピリチュアル」や「占い」について、どう付き合っていくかを書いていきたいと思います。

この記事で何度も登場した「霊的」とか「精神的」という表現ですが、この技術や考え方というのは、まだ一般的になっていません。
ですので、「単なるデタラメ」とか「ヤマ勘」のように扱われてしまうこともあるのが実際であり、さらに、そういった技術で商売をしている人でさえ、その探究を行っていない…というケースも結構な頻度であります。

その一方で。

「占い」において、そのルーツが明確に解き明かされていない「技法」というのはたくさんあるのですが、それでも長い間信用され、人を助けてきたものが数多くあります。
ですので、「統計的データを用いた占い」であっても、その技法が示す「これからの人生の指針・傾向」というのは素晴らしいものがたくさんあります。

何が言いたいかというと、「スピリチュアル」・「霊的なもの」というのは「神秘的」で、何か特別な力を持っていて魅了してくる響きをもっていますが、その実態は「訳が分からないから、誰も踏み入れることができないブラックボックス」として扱われているだけ…ということも頻繁に起きているのです。

簡単に言うのであれば、「スピリチュアルな用法」については、「スピリチュアル」の項目で説明をいた通り、個人の感覚で「スピリチュアル」という名前をつけられてるというケースも少なくありません。
そういった独自の方法を展開し、真新しい歴史のないものをそれっぽく見せているだけの人もたくさんいるのが現実です。

そういったものに頼るぐらいなら、歴史のある「占い」に頼ったほうがいいときだってあるんじゃないか、そう私は思います。

もちろん、「スピリチュアルに関連すること」を真剣に研究し、研鑽している人もいます。
でも、何かこういったそれぞれの技術・技法に「差」をつけるのはナンセンスだな、と私は感じています。

どの方法も、人生を豊かにしたり、自分の悩みを解決したり、予め危険を回避する行動を取る助けになってくれたりと素晴らしいものばかりです。
多くの人が、こういった世界を信頼し、素敵な日々を過ごして欲しいなと改めて思うのでした。

※本文中の体験談には、フィクション要素が含まれることがあります。
※これは特定の誰かを責めたり、断定をしたりすることを避けるためです。

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彗光(すいこう)

早稲田大学人間科学部卒。
在学中に「貧困」など、人への助力について学ぶ。
卒業後、ビジネスで困っている人を助けるために、提案営業として就職。
その後、ビジネスを超えて人の力になりたいと思い、独立。
「空のみちしるべ」を立ち上げる。

並行して「なんとなく、人の知りえないことが分かる」というぼやっとした力を、自分で学び解析し安定して扱う方法を解明。
現在は人生相談に乗りながら、霊能力や占いについての指導を行っている。

霊視経験 約20年。
参考にした著書 40冊以上(エスター・ヒックス、ハリー・エドワーズ、バーバラ・ブレナン、ベティ・シャイン、トーシャ・シルバーなど)

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